[左上]入り口は広いガラス戸でシースルーとなり、生徒を呼び込む効果がある。[左下]入り口すぐのスペースには展示台と掲示板があり、生徒を迎え入れる表情のある「バナナカウンター」は、図書館司書と生徒のコミュニケーションの場となる。[右]大型本架の前には丸テーブルを設置されており、「デザイン美術科」の生徒などが美術関連の大型本を広げて見ることができる。 の図書館活用を活発化していくつもりです。そのスペースが「調べ学習のエリア」です。生徒たちの自主的な調べものはもちろん、進路学習などロングホームルーム活動にも活用できます。インターネットが普及した現代では、欲しい情報が誰でも手軽に入手できるようになりましたが、玉石混交の情報が溢れるネット世界から、真に価値ある情報を入手するのは容易ではありません。その点、選び抜かれた良質な情報が集積する図書館なら、価値ある情報を得ることが可能であり、求める情報を見つけ出したときの喜びは何ものにも代えがたいといえます。そのプロセスで得られる多様な情報もまた、知的好奇心をさらに刺激してくれるでしょう。「生徒が主役」というスローガンを掲げる本校では、主体的に考え、行動する力や、それを伝えるコミュニケーション力の修得を教育的な課題としています。これらはグローバル時代を生きるためにも重視される力です。本校では中高6年間を通して英語力に磨きをかけながら、コミュニケーションツールとしての英語を使いこなすことはもちろん、テーマに応じた英語でのプレゼンテーションやディスカッション、外国人留学生との交流などにより、国際社会で活躍できる力を生徒が主体的に獲得する機会を設けています。新図書館は「生徒が主役」の教育を推進する場として、今後大いに貢献してくれるものと考えます。一方、近年の学校図書館は、主体的な学びを支える「情報センター」としての機能が求められ、ICTの積極的な導入例が増えています。それを否定するものではありませんが、本校にお※掲載の情報は取材当時(2019年3月13日)のものです。いて優先したいのは、この新図書館が生徒にとって「心安らぐ温かい空間」となり、落ち着いて本と向き合うことによって「自分の居場所」と思えるようになることです。ブックセラピーという言葉がありますが、「図書館」という空間そのものが生徒の心に安らぎをもたらす「図書館セラピー」があってもよいのではないでしょうか。平湯モデルの図書館は、セラピー効果まで期待できるものと感じています。グローバル社会で求められる多様性を認める力、自ら考え、それを伝える力など「人間力」と呼ばれるものの多くを育てる環境が、新校舎と新図書館により整備されました。さらに平湯モデルならではの豊かな感性を育む力により、将来、生徒たちが力強く未来に羽ばたいてくれることを願っております。長崎日本大学高等学校・中学校施主:学校法人長崎日本大学学園長崎日本大学高等学校・中学校SCENE9808
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