[左・右]館内には気楽に読書ができるソファやイス・テーブルが設置され、快適な環境を整備。2005年に4町が合併して発足した阿波市ですが、合併前にはそれぞれの町に図書館があり、土成図書館は1974年に建設された鉄筋コンクリート造2階建ての建物に、公民館と階を分けて入っていました。40年以上を経て老朽化が著しく、蔵書数や学習機能も確保できていない状況を受け、2018年に立ち上ったのが2つの施設を併せた複合施設の計画です。計画立案にあたっては、若手の職員でプロジェクトチームを発足し、整備方針や設計に関する基本構想を策定。(1)子育て世代に利用してもらえる施設(2)高齢者や障がいのある方など、誰もが安心して利用できる施設(3)市民が集い、やすらぐ空間のある施設という、3つの設計コンセプトを提示しました。これを受け完成した複合施設は、図書館と公民館が同じフロ阿波市立土成図書館 副館長海部 由香 氏伊坂 好史 氏阿波市 土成支所長 アでつながる構造で、エントランス前のホールを共用エリアに位置付け、カフェコーナーを設置。子育て世代のための授乳室を新たに設け、おむつ交換台や調乳用の給湯器を備えました。共用エリアに面した図書館の入り口はガラス張りにし、外から中の様子が見えるようにして来館者を招き入れます。カウンター前のスペースには丸い展示台を設けて興味を喚起。子育て世代が利用しやすいよう、入り口近くに絵本や児童書を配置し、読み聞かせのキッズコーナーとともに「子どもたちの図書館」をアピールしています。また、館内にはくつろぎながら気楽に本が読めるためのソファやイス・テーブルも随所に設置され、大人にとっても快適な知的空間を創出しています。阿波市教育委員会 社会教育課 課長補佐酒巻 美香 氏38阿波市立土成図書館SCENE103Kaifu YukaIsaka YoshifumiSakamaki Mika図書館と公民館を併設した、複合施設として誕生
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