02Shoichiro Iwakiri国際基督教大学 学長岩切 正一郎 氏1階 300人教室/固定席、移動席ともにACコンセントが装備されておりICT環境も充実している。本学の教育基盤となる「リベラルアーツ」は、人間性の育成と特定の学問分野を広い視野をもって学ぶことを特徴としています。入学時には専門とする分野を決めることはなく、自分に合った専門の学びを見極めるため、1、2年次は31のメジャー(専修分野)からさまざまな分野の授業を履修。自分が追究したいと思うメジャーを2年次の終わりに決定します。3年次からはメジャーの学びの比重が大きくなりますが、他のメジャーの授業が取れなくなるわけではありません。多くの大学にあるような文系・理系に分かれた縦割りの学部はなく、あるのは教養学部アーツ・サイエンス学科だけです。入学時は国際関係を学びたいと思っていた学生が、全く異なる専門分野を選ぶといったことは珍しくなく、むしろ半数以上の学生が入学時と卒業時では学びたいと考える専門分野が変わっているほどです。人文科学、社会科学、自然科学および環境研究や平和研究といった学際的学問領域が有機的に結びついた本学のリベラルアーツの学びを経たからこそ、本当に学びたいと思える専門分野を見つけることができ、幅広い見識と専門性を兼ね備えた人材の育成につなげることができます。日本で初めてリベラルアーツ教育を本格的に推進した本学ですが、学びの場となる校舎群は経年劣化が著しく、自然科学系の専門的な学びは「理学館」、それ以外の学生は「本館」というように学びの拠点も分けられており、リベラルアーツの学びの実践には物足りないものがありました。そこで2019年に立案されたのが、施設の整備計画です。当初は老朽化した理学館、本館を建て替える案もありましたが、結果的に理学館、本館を修繕して継続使用することとし、理学館、本館の間に新たなリベラルアーツの拠点となる新校舎を建設することとなりました。新たなリベラルアーツの学びの場として文理融合による知の交流に期待
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