03KYOTO SANGYO UNIVERSITY MOTOYAMA DORMITORYSPACE QUEST 01食堂棟 多目的室/多目的室は可動間仕切りで4室に分割が可能。全寮生の合同活動やユニット横断の活動など目的に応じた多様な活動に利用できる。イス:ナビット、デスク:フリプト本学一帯は世界遺産「上賀茂神社」に近接しているため、遠景デザイン保全区域及び風致地区第3種地域に指定されています。これに則り「本山寮」は、高さを抑制して近接する戸建て住宅のスケール感と調和するよう建物を分節化。建物と建物の間にスペースを確保した分棟型にして単調さや長大さを軽減し、建物間のスペースには高木を植えたり光や風を感じる中庭を整備することで、豊かな自然が身近に感じられるようにしました。外装は焼杉板張、擁壁は土壁調の仕上げにして自然に溶け込む外観を形成しています。建物はエントランスのある中央棟(管理棟・食堂棟)を中心に、左右それぞれ5棟の追分棟(男子棟)と葵棟(女子棟)を配置しました。開寮後は1年次生10名と2年次生のユニットリーダー2名をグルーピング(ユニット化)し、12名の寮生がユニット単位で共同生活を送っています。各ユニットにはシンクなどの水回りと共用スペースとなるリビングがあり、寮生同士ティータイムを楽しんだり、1日の出来事を語り合うなど交流を深める場となります。一方、寮室はプライバシーを確保した一人部屋としつつ、できるだけ共用スペースで過ごす時間が増えるようコンパクトなサイズにし、共同生活を通した人間形成の場となる教育寮の目的に添った設計にしています。また、食堂は男女全寮生が一堂に会することができる広さを確保し、大型スクリーンを設置。新入寮生の歓迎会など全寮生の合同活動やユニット横断の活動、卒寮生との交流イベントやセミナーなどに活用できます。さっそく4月には教育スタッフ(教員)と生活スタッフ(職員)が、入学間もない1年次生の履修相談や大学生活の相談に応じる相談会を開催し、大学生活をサポートしています。ほかにも食堂棟2階の多目的室は可動間仕切りで最大4室に分割でき、可動式のイス・デスクでレイアウトも容易。目的に応じた幅広い活動に利用できます。寮生は修学支援、地域連携、環境向上、寮・大学活性化という4つの活動プログラムのいずれかに参加することになっており、食堂や多目的室はそのための話し合いや活動の場として有効活用が期待できます。交流空間と個を磨く空間の両立で、「教育寮」の機能が向上
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